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7.1.2.肘関節の痛み 肘関節の異常は、その解剖学的構造が他の関節のものとは異なるため複雑な様相を呈している。肘関節は3つの関節から形成されている。その関節とは屈曲と伸展を行う腕尺関節、屈曲・伸展・橈骨の回転が可能な腕橈関節、橈骨の回転(回内運動および回外運動)を行う橈尺関節である。3つの関節は共通の関節粘液嚢で結ばれている。関節腔には前房と後房があり、それらは細い溝でつながっている。上腕腱と肘関節が接触する場所には滑液嚢がある。肘関節障害には周囲の軟性組織や関節嚢への溢血が併発することが多い。またまれに関節腔への溢血が併発することもある。その原因となるのは挫傷であることが多い。上に挙げた各症状はすべて、拘縮や強直を引き起こす原因となりうる。関節内側を打撲した場合、薬指および小指へ放散する鋭い痛みが生じ、そのあとに肘神経の外傷性神経炎が起こる可能性がある。肘関節を極度の伸長(テニス・槍投げ・鉄アレイ体操など)は微細病巣顕微外傷を生じさせ、それは靭帯および皮膜の裂傷・出血性感染症を招く原因となる。挫傷の治療は、肘関節を直角に折り曲げた状態で3〜5日間石膏ギプス・軟らかい包帯によって固定し、その後は温水の中で運動・リハビリテーションを行うというものである。重度の関節血腫症の際には、血液を吸引するための関節穿刺が必要である。 肘関節の脱臼と骨折は、転倒した際腕を伸ばした状態で手をついたときに起こることが多い。重度のケースのほとんどに前膊骨の後部脱臼がみられる。肘関節を形成する骨の骨折の症状としては患部の急激な腫張、局所的な微恙、関節機能の損傷などが挙げられる。骨折とその種類はレントゲンの検査データにより判別する。治療は通常保存療法である。四肢の機能回復のためには、治療体操、水中での運動などを行う必要がある。2.5〜3ヶ月後には肘関節の受動運動および機械療法を行い、6ヶ月後には泥土療法やマッサージを行う。初期段階における肘関節の激しい運動はしばしば骨化性筋炎の原因となり、それは根強い拘縮の原因となる。 肘関節の疾患は、通常は他の様々な疾患の結果として現れる。例えば、リウマチおよび結核症などの肘関節の疾患は、その関節の機能障害をともなう。治療は主疾患に対して固有の治療が行われ、それとは別に関節機能回復のための局所療法が行われる。 長期間にわたって受けた肘関節の損傷は、滑液嚢炎すなわち肘関節部における滑液嚢の炎症を起こすことがある。関節嚢における急性滑液嚢炎に際しては、痛み、および様々な大きさをもち通常は軟性の生体組織から成る限局性の腫張が現れる。この時、関節の機能はいくらか制限されている。治療は、安静な状態で、ギプスを装着し、高周波治療法などにより行う。しかし「クリトン」を適用した場合、肘関節における痛みの軽減は極めて早く(一般的な治療法と比べて2〜3倍は早い)、肘関節の機能回復も同様である。
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